電話の功罪! 現代社会で電話は必要か?

電話機といえば古臭い響きがする。我が家にも電話機とFAXの複合機が置いてはあるが使ったことはない。
迷惑電話が多く電話機の着信音は音が出ないようにしているし、FAX用紙はセットすらしていない。

今の時代なら携帯電話が一般的だろう。電話もメールも手軽に使えて便利ではある。
しかしその便利であるはずの携帯電話も時代とともに欠点が見えてくるようになった。
携帯電話にも各種業者からの勧誘・売り込みなど迷惑電話は入ってくるのだ。
「ホームページを拝見してご提案させていただきたくお電話を差し上げております。」と丁重に話しかけてくるが「ホームページを拝見して、いかにもアクセス数が少ないようなのでご提案を・・・」というのが本音だろうと容易に察しがつく。


 電話は相手の都合は考えない

電話というものは便利ではあるが受ける側にとっては、いつ何時着信があるかわからないというデメリットがある。施術の真っ最中で佳境に入り正念場に差し掛かった時に呼び出し音が聞こえると現実の世界に呼び戻されるが一瞬何の音なのかわからなくなって戸惑うことがある。わかり易く言えばいい処で邪魔が入るのである。
施術を受けている人もせっかくいい気分になってきたのに邪魔が入ると不機嫌になることもあるだろう。

 正月や 仕掛けた処に 客が来て しぶしぶ辞めるは へぼ将棋  ♬

確かにへぼ施術ではあるが、真剣にやっていることに違いはなく、邪魔は入ってほしくないのが本音である。

短い時間で話を済まそうと思って施術を中断して電話に出ると、これがまた粘い電話だったりする。
ネチコチと話してくれて、希望の時間に予約ができないと『何とかならないんですか?』と食い下がってくる。
『あと一週間で治さないと困るんです』と言われても、治すのはあなた自身の体であって私はお手伝いをしているだけですから希望通りにはなりません。
そうこうしているうちにやっと諦めてくれてヤレヤレと思うのであるが、最後に『先生んとこ、よく流行ってるんやね!』と嫌味を一言付け加える、しかも吐き捨てるように言って電話を切ることも忘れないのが年配の方。

もっと困るのが当日の予約時間になって二人で現れ「二人で予約していました」と言われるケース。
当方は一人しか想定しておらず、一人の時間しか確保していないのに『二人分電話で頼んでいました』と言われても、言った、言わないの押し問答にしかならない。これが電話での最大の欠点である。
そのケースは後で考えてみると「初回に2人で行ったんだから2回目の予約も言わなくても当然二人で受けろ商売ならお客の立場に立って配慮すべきだろ」という趣旨なのかも知れない。しかし当方は商売気は全くありませんからそんな配慮はする気は毛頭ございません。
世間の施術屋では『あつ、はいはい、〇〇様でございますね。前回はお二人でのご来院、まことにありがとうございました。次回のご予約もお二人でお受けいたしておきますね。』と言われるのが当たり前になっているのかも知れない。
そんな処は何年通っても治らない!

そんな不都合を解消するために数年前に導入したのが結構高価な予約システム。いいねタウンと連動していて予約日の前日には「明日は予約日です」という案内まで届く紺気のききようで予約管理は万全といえる優れ物ではあるが、リピーターを囲い込むという発想でシステムが組まれているから「リピーターのいない施術院」を標榜する当院としては馴染まない代物ではある。
そんな事情もあってせっかくの予約システムが活用されないまま相も変わらず電話予約を受けているのが実情であった。電話を受けて即座に予約システムに入力しておかないと他からネット予約が入ってしまい、二重予約(ダブルブッキング)になることもある。だからその間も施術を中断して待ってもらっている状況が続くのである。この時の気持ちの焦りは実に嫌なものではあるがやむを得ないものと容認してきた。

予約に関して言えばメールで申し込んでくる人がたまにいたりする。
「何日の何時、あるいは何日の何時、または何日の何時」と3件ほどの候補を指定してメールをもらえたら当方で都合のいい日時を決めて返信すれば一度のメールで完結できる。これならそれほどの負担にはならない。
しかし、メールの人は往々にして要領が悪いというか、やりとりを楽しんでいるというかなかなか結論が出ないのである。
まず『こんにちは』という要件不明のご機嫌伺い?のメッセージが来る。
何の用事かわからないから「はい、こんにちは」と返信する。
『施術の予約を取りたいんですが、いつが空いてますか?』
 (そうではなくて希望日を複数挙げてくれたら一回で済むのに・・・と思いながら、渋々返信する)
「何日の何時、何時、何時。何日は何時、何時、何日なら何時、何日は何時、何時、何日なら何時が空いています」と延々と空いている時間帯をバカ正直に全部書いて返信するわけです。(真面目だから)
すると『いやいや今週ではなくて来週でいつが空いてますか?』と聞いてくるのである。
(それなら始めから来週の空いている日を知りたいといえばいいのにと思ってもそれが言えない小心者の私)
気を取り直して「何日の何時、何時、何時。何日は何時、何時、何日なら何時、何日は何時、何時、何日なら何時が空いています」と送信するがなかなか返事が来ない。
やっと返事が来て『「何日の何時でお願いします』ということで予約システムに入力しようとしたら、すでに他の人からのネット予約が入っていて、その時間帯は予約が取れなくなっている。

急遽、メールで「実はこのような事情ですでに予約が埋まってました、別の日でお願いします」と送信してもなかなか返事が来ない。
「やっとのことでマカオに憑いた」ではなくやっとのことで返事が来たら『えっ!それは困ります。もうその前後の予定も入れてしまって変更は効かないんです。』「っと言われましてもすでに他の方から予約が入っておりまして・・・」と延々とメールのやりとりが続き別の日に変更してもらった、ということもあった。
なんと無駄なやり取りでしょう。今思い出してもバカなやり方だったと思う。
そもそもの間違いは『いつが空いてますか?』という問いにうっかり答えてしまったこと。
うかつに答えないで「逆に希望候補を数件挙げてください」と返しておけば簡単に済んだものを。
根が真面目なものだから質問には適格に(正直に)答えようとして墓穴を掘ってしかも穴を深くしてしまったののだ。
この件があってからは『いつが空いてますか』というメールには「希望候補を数件挙げてください」と返して、それでも一件しか書いてこないで空きがない時は、以後の予約は受けないように(出入り禁止に)して無駄なやりとりはしないようにしているから私も少しは学習できたということだろう

さて、電話の功罪に戻るが、電話はコミュニケーションを図るうえでは優れているといえる。
しかし予約を取るのにコミュニケーションが必要だろうか?
コミュニケーションをとるのでなく予約を取るのが目的なんだから手軽に、確実に、時間と手間をかけないでいつでも相手の都合を気にせず予約がとれたらいいわけだ。
それならば当院で数年前から高い金を出して導入している予約システムを使って自分で入力してもらえばいいということになる。
今まではネット予約電話予約を併用していたがそれでは二重予約をなくすることができないことに気が付いた
そこで問題の多い電話予約を廃止してネット予約に一般化すればすべての問題が一気に解決できるというわけ。

電話を受けるから施術を中断する、待たされる患者は嫌な思いをする、予約を取る人は空いていなくても都合のいい日を取ろうと「何とかならないんですか?」と粘る、取れないと嫌味を言う・・・また、もたもたしていたら他の人からネット予約が入ってしまってダブル・ブッキングになる・・・こんな不都合がすべてなくなる。

年寄りでネットなんかできないという人は誰かに頼んで予約をとってもらえばいい。
誰もいなかったら自分で努力したらいい。
私は歳だから何もできません」という人がいるが、年齢のせいにして他人任せにする生き方には私は賛同できない。人は動けるのであれば死ぬまで努力はするべきだと考えるから。
そしてこの考えに賛同できない人は予約を取らなければいい。

電話の不都合といえば、携帯電話の電話帳は登録件数が増えるとメモリー不足になって動きが悪くなり、最後には登録できなくなる。
メモリーの大きい携帯電話に買い替えてもまた容量が足りなくなる。
他院と違いリピーターがいないため、常に新規の患者を取らないと営業が止まってしまう当院は電話帳がすぐに満杯になって使えなくなる。
リピーター狙いの営業に変えればいいのだがそれは本来の趣旨に反する。


携帯の画面を酷使するとタッチパネルが不具合を起こして電話をとることができなくなる。
考えてみたらそもそも携帯電話というのは個人的に使うものであって営業用に使うものではないのである・・・っということに最近気が付いた。
営業用には数年も前から高価な予約システムを導入しているのだからそれを使えば何の問題もなくなる。
言い間違い、聞き間違い、入力間違いがなくなり、施術中に手を止めることもなくなる。
予約する人も時間帯を気にせず24時間好きな時間に予約を入れておけば予約が確定している。しかも予約前日には案内まで入るから忘れることもなくなる。

21世紀の今、電話は前世紀の遺物といえる。携帯電話でさえも古臭い物に変わっている。

コーヒーを自分で淹れるようになって十四年余り、
やっと満足のいく味が出るようになった。

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